優秀な学生だからこそ

このアナウンススクールに来る学生には、旧帝大の東北大学はじめ、東北各県の国立大学に通っている学生、私立大でも高校時代から成績優秀だった学生がたくさんいます。そしてそういう優秀だった子に共通する落とし穴があります。それは自分のこれまでの成功体験に固執してしまうことです。
高校、大学受験を勝ち上がってきた学生は、就活も同じものと思ってしまいます。ところが、これまでのペーパーテストでのやり方と就活、特にアナウンサー就活とではまるで違うのです。
一度、自信満々の自分を清算しなければなりません。そして、就活レースを勝ち上がるための「新たな力」をつけなければなりません。
これまでは、良い子で成績優秀、誰からも認められていました。レッスンでは、それが通用しなくなってダメ出しを受けてしまいます。それを受け入れ、いったん清算して謙虚に粘り強く努力できるかどうかが鍵です。
つまり、競技がかわったということです。競技が違えば勝ち負けをつけるルールも違います。例えれば受験で、これまでやっていたのはスピードスケートのような競技。タイムという客観的な数字で競っていて、誰よりも早ければいい。勝ち負けもはっきり目に見える競技でした。
でも、就活はフィギュアスケートです。得点にはいろんな構成要素があって、単に技術が優れているだけではだめ。演技構成という極めて主観的な配点もある。他の人と単純に比べ、競争できません。
いったい自分はどこに長所があり点を稼げるか、それをどう表現するか、これまでとは違ってとても複雑な競技です。だからこそ百戦錬磨の講師がひとりひとりを見て指導することが大事なのです。
優秀な学生さんは、これに適応して、かならず就活でも勝ち上がってくれることを信じています。
《就活は総合力が問われるフリースタイルの競技》
(2017.12.18)