言葉は、一度発すると戻すことはできません。考えもナシに、思いついたまま言葉を発してしまうと、失礼なことを言ってしまったり、その場にふさわしくない事を言ったりして、まわりの誰かがイヤな思いをしてしまって……。結果、人間関係は、上手くいかなくなります。
人間関係は、一度壊れてしまうと、なかなか修復するのが難しいものです。だから、細心の注意が必要です。
失礼な事を言った、不愉快な思いをさせてしまった、と思いあたることがあって、謝ろうかどうしようかと思っているうちに、数日が過ぎてしまった。そしたら、相手から、何事もなかったかのように、挨拶され、いつものように接してくれた。よかった、と安心してしまうのは、ちょっと甘いというか、めでたいと思います。
何事もなかったかのように、流してくれる人は、要注意。うわべだけのおつきあいのことはよくあります。うわべだけのおつきあいなんて、いくらでもできるものだからです。できる人間ほど、気分を害した時に、とりつくろって、うわべだけのおつきあいにシフトするかも。
「あの時は、失礼でしたね。◯◯してくれればよかったのに」などと、言ってくれる人は、親切です。言い訳できる機会を与えてくれる人、謝るチャンスをくれる人、こういう人は、まだまだ本音で本気でつきあいたいと思ってくれている人です。
うわべだけのおつきあいにしてくれるのは、それはそれで、楽かもしれませんが、それでいいんでしょうか。まずいな、失礼なことをしてしまった、と思った時は、「あの時、もしかして、気を悪くされたのではないでしょうか」などと言って、自分から謝ろう、人間関係を改善しようとするのが、大人です。
失礼な事を言ってしまった、不愉快な思いをさせてしまった、と感じた時に、すぐに動き、謝罪を言葉にできるのが、大人の品格かと思います。
(2013.10.03)