私の会社が制作するラジオ番組も舞台も、娯楽です。笑いです。楽しい雰囲気です。世の中がたいへんなのは承知の上です。苦しいことやたいへんなことを感じないような能天気ではありません。生きていくのは厳しいことかもしれません。だからこそ笑いを、笑顔を届けたいと思います。

私が主宰する声優劇団仙台さくら組は、毎週の放送のために毎月収録をします。年3回のライブ(舞台)もやります。忙しいですが、発表の場がいっぱいあって、やりがいがあります。はじめてでもベテランでも、表現する機会を与えています。

表現する機会を多くしているのは、上手くなるためです。聴いてくれて、観てくれるお客さまの反応がわかってこそ、上手くなります。良い声、美しい姿だけでなく、お客さまの期待することができてこそ、上手というものです。

表現の場は、世の中に貢献し、自分を生かすことに気づいてもらう場でもあります。一生懸命練習をして、優しい声になったら、その声で、喜んでもらえます。爽やかなあいさつができます。ラジオや舞台から心地のいい声、素敵な言葉を届けることができます。素敵な声・言葉・姿で良い見本になれます。一生懸命稽古したことは、必ず生かされると思えば、もっと稽古しようと思えます。

私は、練習が大好きです。稽古が楽しいです。発声練習を毎日できるのは、喜んでもらうためです。プロとして25年。ずっと続けることが、後進の見本となり、多くのことを教えてくださった先達への感謝です。そして、まわりの人に喜んでもらうこと、これが自分を生かすことだと真に思います。

どんなことでも、習ったこと、教えてもらったこと、勉強したことを、世の中に還元しましょう。それが、私たちが学ぶ意味です。自分自身を役立てて、生かしましょう。

生きるとは、「自分を生かす」ことです。

(2011.09.16)