あのとき、きちんとすればよかった、と悔やむのは、たいてい人間関係です。何かがうまくいかない時に想い出し、後悔してしまうのが、過去に壊してしまった人間関係ではないでしょうか。

きちんと挨拶すればよかった、丁寧につきあえばよかった、謝ればよかった、感謝すればよかった、頑張ればよかった、忠告どおりにすればよかった、言い過ぎた、干渉しすぎた、わがままだった、自分勝手をしてしまった、傷つけてしまった、しなければよかった、すればよかった、言わなければよかった、言えばよかった…などと悔やんでいることはありませんか。

今、人間関係が上手くいかない、人との繋がりが希薄、というのは、過去にいいかげんなことをしてしまったから…かもしれません。一人の人とのつきあいでつまずくと、別の人との関係においてもつまずくものです。同じ人間のすることですから、相手がかわっても、同じ失敗を繰り返してしまうのです。人間関係が上手くいくかいかないかは、相手のせいではなく、すべて自分のせいです。

あのとき、逃げずに、きちんとつきあえばよかった…と悔やまないために、一瞬たりとも手を抜かず、どんな出会いもありがたいと想い、瞬間瞬間を大切に、相手のためだけを想った言動をすることです。

不思議なもので、人というのは、近くにいても会えないものです。近くにいてもこの世では、2度と会えない、ということもよくあります。いつか、未来になったら、時間が過ぎたら、自然と解決できるものではありません。だから、悔やまないために、いつも今の瞬間に、真に相手のために最高の言動をしたいものですね。

もし、恥ずかしいことをしてしまって悔やんでいるのなら…今からかえましょう。この瞬間から相手のためだけを想って生きることです。人間関係は戻らなくても、もしかしたら、何かが、上手くいくかもしれません。

(2011.01.17)