今この瞬間の目の前の一人のために言葉をおくる。これが私の使命です。
言葉は、エネルギーです。一言で、幸せな気持ちになることもあれば、落ち込むこともあります。厳しい言葉をかけなければいけないときは、命がけです。人生を左右するかもしれないからです。贈る言葉には大きな責任があります。真に相手を想った言葉をいつも発するためには、常に自分の中心にいなければいけません。ブレたり揺らいだり、何かの影響をうけて言葉を伝えることがあってはいけません。そのために、丹田を意識しています。224.「癒される呼吸」の「丹田に意識をおいて呼吸する」のたんでんです。
19歳のときに弓道をはじめ、21歳のときに参段をいただきました。丹田という言葉は弓道場で知りました。弓道では身体も心もいつも自分の真ん中、自分の中心を意識します。自分の真ん中の場所が丹田です。この丹田とは、臍下丹田(せいかたんでん)のことです。
臍下丹田は、おへその下9センチぐらいのところの、下腹と背中の真ん中にあります。身体の内部、下腹部の中心にあるツボです。自分の身体の丹田の場所を「ここだ~」とイメージすること、それが丹田を意識する、丹田に意識をおくということです。
臍下丹田にグググッと力を入れてみましょう。力がわいてきませんか。心地いい気がしませんか。自分の中心におさまった感じがしませんか。
臍下丹田を意識して呼吸すると、揺らがず、流されず、いま、この瞬間を生きることができます。丹田呼吸をやってみましょう。まずは、大地にしっかり、どっしりと立つことです。座っていても寝ていても2階にいても、大地としっかり繋がっているとイメージしましょう。
吸うときは、鼻からゆっくりと。良いエネルギーを自分にとりこんでいるとイメージしながら吸いましょう。
吐くときは口からです。息だけを吐き出すのもいいですが、慣れてきたら、心地いい言葉を発しながら吐き出してみましょう。「ありがとう」「感謝してる」「がんばる」「よくやった」「大好き」「愛してる」なんていかがでしょう。言葉には力があります。丹田という強力なツボを意識して呼吸するのですから、良い言葉を世の中に響かせましょう(笑)。
鼻から吸って、口から吐くというのはややこしいかもしれません。大事なのは「丹田を意識して」呼吸をすることです。
丹田呼吸は、危機的状況のとき。何かに影響をうけたくないとき。自分を見失わないため。本当にやりたいことをするため。迷いをふっきるため。閃くため。自分を信じるための呼吸です。ピンチのとき、危機的状況のときに最善の判断ができます。肝がすわります。やる気が出ます。自信がもてます。心地よくなります。癒されます。
発した言葉が、丹田を意識して出たものなら、きっと正しいはずです。自分の真ん中にいて、直感から出る言葉ですから。ですが、言葉を発する、言葉をうけとるというのは、お互いに身を削ります。疲れます。言葉を発して悔やまれたとき、うけとった言葉に落ち込んだときは、丹田呼吸で癒しましょう。
(2009.12.25)