伊藤由希さん 東北大学 経済学部4年生

日本を代表する、世界的な光学機器メーカー、株式会社ニコンの内定をもらった伊藤由希さんに、採用までの活動などについて教えてもらいました。

kokokara

1.新年度からどのようなお仕事をなさるのでしょうか?
事務系一括採用だったので、まだわかりません。
人事との個別面談、研修を通して5月頃配属先が決まります。ジョブローテーションという制度に基づいて、営業や生産管理、人事、総務といった部署を3~5年程で異動するそうです。
様々な部署で経験を積んでスキルを磨きたいです。海外出張、駐在が今の目標の一つです。

2.内定の連絡を受けたときどのような気持ちでしたか?
感謝の気持ちが溢れました。私を選んでくれたこの企業に、いつか恩返しができるような働きをしようと心に誓った覚えがあります。

3.エントリーシートや面接で工夫されたことは何でしょうか?
【エントリーシート・面接】
簡潔にすることです。問いに対してまず結論。そのあとに理由や要素などを補うようにしていました。
エントリーシートの読み手や面接官のほとんどは、5、60代の男性です。結論のわかりにくい文章や一文の長い話し方は敬遠されます。一目で内容の入ってくる書き方、メモを取りやすい話し方を心掛けました。

【その他】
・写真:面接にたどり着くために重要だと思います。全身とバストアップのみ、写真加工をしてくれる有名な写真館で撮りました。スナップショットは撮り溜めするしかありません。何かを持っていたり、スポーツをしていたり、動きのある写真がおすすめです。
・動画:コツをつかむまでは、場所やセリフ、恰好を変えて何度も撮るといいと思います。動画は声と雰囲気、表情が命です。ちなみに私はお題の自己紹介とほとんど関係のない内容の動画が通ったこともありました。

4.面接には、どのようにのぞみましたか?
入念に準備し、アウトプットの練習をしました。
面接Q&Aを企業ごとに用意し頭に叩き込みました。2時間前には面接会場付近のカフェに行って集中力を高めながら、ぶつぶつつぶやいて反芻し、自分の言葉になるようにしていました。
また、面接後は質問内容と自分の回答を両親に全て言っていました。実際に口に出すことで自分の考えが深まったり、次に似た質問がきた時スムーズに答えられるようになると思います。

5.採用された理由は、何だと思いますか?
少しだけライバルより秀でた部分があったからだと思います。
自分の置かれた状況を常に俯瞰し、感情的にならないように心掛けていました。一方で、感謝の気持ちなど、相手に届けるべき感情はきちんと言葉にして伝えていました。当たり前のことを丁寧に行ったのが同世代との差になったのだと思います。
最終まで進むと、減点法ではなく、加点法になります。人と違う部分を前面に出すことが内定に繋がるのだと感じました。

6.就活のために頑張ったことは、何でしょうか?
毎日、何かしらの努力をしました。継続は力なり、といいます。まさにその通りだと思います。逆に諦めは癖になると思います。気が向かない日も、寝る前の5分に簡単な呼吸法をしたり、新聞の一面にざっと目を通したり。日々の小さな努力が、ここぞというときに自信に変わるはずです。

7.エムネットプロモーションのアナウンススクールのレッスンは、いかがでしたか?
自分に自信がつきました。
技術、知識、考え方の部分でとても良い影響があったと思います。
まず、的確な個別のアドバイスのおかげで、コンプレックスだった滑舌が格段に良くなりました。また、テスト問題はもちろん、レッスンの合間に文化や歴史などの知識を補ってくださいます。自分でも調べていくうちに、わずかながら教養が深まったのではと思います。
最後に、思考が前向きになりました。こんな時、先生だったらどう考えるだろうか、とつらい時期によく考え自分を鼓舞していました。自信がついたことで、不調な時期も乗り越えられたのだと思います。

8.講師細川のアドバイスで役に立ったことがあればおしえてください。
ワークライフバランスについては考えさせられることが多かった気がします。これまで、女性が男性と同じように仕事をするのは現実的に難しいのではないかと考えていました。そのため、先生の「仕事と家庭、両方があるからこそ輝ける。どちらも同じくらい大切にすればいい。」という言葉には、すごく救われる思いがしました。
先生の言葉を胸に、女性として家庭を充実させながら仕事でもキャリアアップを目指していきたいと思っています。

9.私ども制作のラジオ番組に出演したり、舞台で講師の細川と一緒に朗読しましたね。いかがでしたか?
とても貴重な経験になりました。
本番一回きりの真剣勝負ですから自分の実力が露呈します。毎度、反省の山積みですが、同時にもっと頑張ろうといい刺激をもらえます。

10.就活で得たことは何でしょう?
たくさんの人に支えられていると改めて知りました。また、一人では頑張れないことも学びました。
二年弱の就活で、自分が、自分の思っていたよりずっと無知で未熟なんだと思い知りました。
謙虚であること、学ぶ姿勢を忘れないこと、感謝すること……少々おこがましいのですが人間性が磨かれた気がします。

11.どのように仕事をしていきたいですか。
前のめりに 仕事をしたいです。就活中、様々な企業を訪問する中で、その会社で初の女性管理職になったという40代の部長や、20代後半で既に5年の海外駐在経験を持つ女性など、かっこいいと思わずにはいられない素敵な方々に多くお会いしました。
私も、無理はしないまでも、現状に満足しない積極的な働き方が理想です。そうしていつか、後に続く若い女性達の目標となるような人になれたら、ママかっこいいと思ってもらえたら、素敵だと思いますね!

12.後進のみなさんへ励ましの言葉をお願いします。
就職活動は長期戦です。一憂しなければ、一喜があってもいいと思いますし、鋼のような強さを極めるもよし、葦のようなしなやかさを目指すもよし、やり方は人それぞれです。自分に合った頑張り方を模索してください。
ただ、頑張るのはやめないでほしいです。いつも思い描いた通りの未来が手に入るとは限りません。それでも頑張った時の自分が、何年後、何十年後の自分を支えてくれるはずです。
皆さんの健闘を心から祈ります。頑張ってください!


伊藤さんのまじめさと緻密さがとても表れているアンケートです。就活に臨むみなさんの、いい参考になると思います。彼女は努力家で、それをもっともっと自信に繋げていってもらいたいと、一緒にレッスンをしてきました。これからのご活躍を期待しています。