青木依里さん 社会人(東北学院大学卒)

青木さんは、このレッスンだより3度目の登場です。
大学を卒業したあと、ふるさと岩手に戻り地元新聞社に就職しました。アナウンススクールのレッスン生としてアナウンサーになることは、もちろん第一目標ですが、就職活動のなかでいろんなことを発見、学び、いろんな可能性から仕事を決めていきます。
青木さんは、新聞記者として社会人を始めました。でも、その経験を糧にして、この春からFMラジオでパーソナリティを務めることになりました。青木さんの経歴はきっとみなさんの参考になると思います。

kokokara

平成27年4月から、どのようなお仕事についていますか?
株式会社エフエム岩手平泉支局のラジオパーソナリティーとして勤務しています。
毎週木曜日に平泉町の情報を発信する1時間の生放送番組を担当していて、番組進行のほかに事前の取材や収録、番組原稿の作成などをしています。
番組では毎回ゲストをスタジオに招いてお話をお聞きするゲストコーナーもあるので、事前の打ち合わせなどもあります。まだ経験はありませんが、イベントの司会のお仕事も担当することがあります。

前職から2年、転職をした理由、その時の気持ちをおしえてください。
前職では新聞社に勤務しており、取材したことを文章にし、紙面を通じてさまざまな情報を発信する仕事にとてもやりがいを感じていました。それでも子供の頃からラジオが好きだったので、現在勤務することになったラジオ局の放送をいつも聞いていました。
中でもいつも楽しみにしていた番組のアナウンサーの方のお話がとても面白く、聞いただけで元気になったり、笑ったりできて、やっぱりアナウンサーも魅力的なお仕事だなと感じていました。
そんなとき、この春からのラジオパーソナリティーの募集を見つけ、この仕事に就きたいという気持ちが再び強くなって受験しました。採用をいただいたときは、アナウンススクールで学んだ時のことを思い出してとても嬉しかったです。

今春からFM局での仕事に就いて、充実していること、よかったことは何でしょう?
良かったことは、私にとって子供の頃から親しみのあるラジオの仕事をできることです。充実していることは、私の出身である平泉町に密着して取材し、それを発信できることです。平泉の文化遺産は世界遺産に登録されていて、その文化や発掘調査、地域の行事を近くで見られることは、本当に貴重なことだと実感しています。
また、私はお米と牛の農家で育ちました。平泉は稲作をはじめ、小麦やメロンなどさまざまな農産物の話題もあります。新たな取り組みに挑戦する農家の方々に詳しくお話を聞ける機会が多いこともとても楽しいです。

今の仕事に就くために努力したこと、頑張ったことは何でしょう?
前職に就いていたとき、転職したいと意識していたわけではなく、目の前の仕事を懸命に頑張ることが一番だと考えていました。
普段から気を付けていたことは、必ず自分の取材について振り返るようにしていました。なぜかというと、私は子供のときから、自分が思ったことや気付いたことをすぐに質問に切り返すことが苦手だったからです。
それは大学在学中の就職活動でも課題でしたが、それは実践を積んで克服できることだと前向きに考えるようになったので、日々の取材でその日に聞きたいことはしっかり聞けたか、自分の取材の対応の仕方などはどうだったかということを気をつけました。その積み重ねがあったからこそ、また受験しようと思えるようになり、面接でも伝えたいことを話せました。

アナウンサーを目指す後輩の皆さんに、アドバイスや応援の言葉をいただけますか。
私はアナウンススクールに入った当初、自分の思いやアピールポイントを簡潔に伝えられませんでしたが、日々努力すれば少しずつ成長していけるということを細川先生が教えてくださいました。
現在、アナウンススクールに通っている皆さんは一歩踏み出す勇気をもっている方々だと思います。日々の人との会話やレッスンの積み重ね全てが必ず力になるので、成長を楽しみながら頑張ってほしいです。また、得意な分野はどんどん伸ばすと、自分の大切な個性になります。
今、希望していた仕事に就いていますが、日々勉強で、反省点も多いです。それでも前の職場と今の職場で、前向きに仕事に向き合えているのは、アナウンススクールで頑張れたからだと思います。皆さんの就職活動も応援しています!

今後、どのように仕事をしていきたいですか。人生設計も含めておこたえください。
地元出身のパーソナリティーとして、平泉の魅力を伝えながら、アナウンス技術を磨きたいです。また、文章を書くことの大変さや魅力を前の職場で学んだので、そこで得たことを大切にし、トークと執筆の両方を仕事にできるようになりたいです。
この仕事に就いて、平泉の観光のバリアフリー化に向けた取り組みを知り、誰もが楽しく観光ができるにはどうしたら良いのかと考えるようになりました。そこで、平泉に限らず「誰でも楽しめる観光」をテーマにした番組などをつくるのが目標です。
そしてプライベートでは今後も、家業である米作りを手伝っていきたいです。これから先のことは分かりませんが、将来は仕事も家庭も両方いきいきとできる女性になっていくのが理想です。

その他、伝えたいことがありましたら、お願いします。
自分の今いる環境の魅力を人よりもたくさん見つけることがとても大切だと思います。
私は、アナウンススクールに通っているときに、自分が育った農業の環境の素晴らしさに細川先生に気付かせてもらい、アナウンススクールでお話する機会をいただきながらお米ができるまでを伝えることの難しさややりがいを学びました。
それが、今の仕事でとても活きています。大学生活や趣味、故郷、家族、アルバイト先など、何でも良いと思います。自分にしか話せないことがたくさんあると、いざというときに自分を支えてくれますし、その場の雰囲気を盛り上げることもできると思うので、ぜひ探してみてください。


ありがとうございました。こんどスクールに遊びにきてくださるときは、楽しいお話が聞けそうで、とてもたのしみです。