2009年のしめくくりとして27日にスタジオライブをおこないます。スタジオライブは、私が主宰するスタジオのレッスン生たちの発表会です。ラジオで放送したドラマ、朗読、ストーリーテリング、落語もやります。私は夏に続いて『源氏物語』を読みます。

発表会でベストパフォーマンスをするには、とことん稽古する、のはあたりまえ。何よりも大事なのは、その場に焦点をあわせ、瞬間瞬間に集中すること。自分の真ん中に自分がいること。今この瞬間を生きることです。

発表会、試合、コンテスト、面接、プレゼンテーション、打ち合わせなど、職場や学校、地域活動などでも大切な場面がありますね。稽古や準備を完璧にしたけれど本番ではうまくいかなかった、ということありませんか。うまくいかない時というのは、昨日のことや明日のことが気になっていませんでしたか。何かの想いにとらわれて、その場に集中できない状態ではなかったでしょうか。自分が自分の中心にいなかったのではありませんか。

過去に後悔し未来を心配して、現在の目の前のことに向かっていかないことほどアホらしいことはありません。生きていれば、悩み事や心配事もあります。楽しいこと、快楽に心をうばわれることもあるでしょう。ですが、その場、その瞬間を頑張らないで、いつ頑張るのでしょうか。目の前のことを楽しまないで、何が楽しいのでしょうか。

その場その瞬間を大切にして、楽しんで、責任を果たすと、物事はうまく進みます。今のこの瞬間をしっかりと生きている姿が、未来の自分の姿なのです。未来の自分が素敵かどうかは、いまこの瞬間の自分の姿がみせているのです。いいかげんな姿、力を発揮しない自分をみせるということは、未来の自分も「いいかげん」だと宣言しているようなものです。そんな恥ずかしい姿をみせたくはありませんね。

その場に集中できずうまくいかないのは、たいていネガティブな想いにとらわれているときです。ネガティブにとりつかれている状態から抜け出したいのなら、大きな声で気合いをいれることをおすすめします。大声でネガティブを振り払い、今この瞬間に自分自身を戻しましょう。気合いは、自分の真ん中に自分を置く、自分を取り戻すおまじないです。

気合いは、「えい!」でも「や~」でもいいですが(笑)、「ありがとう!」と大きな声で叫んでみましょう。緊急事態に恥ずかしいなんてことはありません。感謝の言葉「ありがとう」を聞いてイヤな気持ちになる人はいないでしょうし(笑)。日本語の清音48音「あいうえお、かきくけこ…」もいいですね。日本語の美しい音「あいうえお」を大声で叫んでみましょう。

私は弟子たちによく「つまらないことを考える暇があったら声を出そう!」と言っています。大声で発声練習をすると、雑念が振り払え、清々しい気持ちになれるからです。身体全体をつかって大きな声を出すということは、真に自分自身を生きるための特効薬なのです。大きな声を出して、ネガティブを、イヤなものを祓いましょう。

大切な一日の始まりの朝の挨拶「おはようございます!」も大きな声でしっかりと言うべきですね。自分を自分の中心に置き、イヤな想いをよせつけないために。今を生きるために。

何か落ち着かない想いでいるあなた、自分の真ん中に自分をおいて、今、この瞬間を生きてくださいね。

(2009.12.23)