私の住んでいる仙台市には、あっちや、こっちに、大小の滝があります。滝のそばで、大地にしっかりと足をつけて立ち、滝の音、川のせせらぎの音、木々の音、山々から聞こえてくる音をききながら、ひとり静かに目をつぶり、深い呼吸をしました。

深い呼吸とは、身体に無駄な力を感じず、身体の中心、丹田(たんでん)に意識をおいて、お腹から、ゆっくりと息を吐く呼吸です。

自然の中で、深い呼吸をくりかえすと、とても癒されます。身体全体が本当に心地よくなります。深い呼吸は、ゆったりとした気持ちになり、リラックスした状態になれます。閃きを、直感を、与えてくれるのが、深い呼吸です。

深い呼吸は、緊張、ピンチ、ストレスに強い呼吸です。まわりの人の言葉や考えに影響をうけない、自分を信じることのできる呼吸です。緊張しているとき、ストレスがあるとき、弱気のとき、焦っているとき、迷っているときは、呼吸が浅くなっていませんか。瞬間瞬間に息をとめてしまっていませんか。身体が堅くなっていませんか。胸のあたりをつかって呼吸をしていませんか。イヤな気分になったり、何かが違うと想ったときは、深い呼吸をしてみましょう。気持ちが楽になります。スッキリしますよ。

腹式呼吸だとか、胸式呼吸だとか、細かいことは考えないようにしましょう。鼻から吸って口から出すなんて、考えながら呼吸をすると、かえって身体が堅くなって呼吸ができなくなってしまうでしょ(笑)。

深い呼吸は、大地にしっかりと足をつけて立つこと。座っているときは、自分が大地にいる、ということを意識すること。身体の深いところから息を吐いている、と想って呼吸をすること。できている、できていないに、とらわれてはいけません。お腹を動かして、身体の深いところで呼吸していると想うことです。あなたが気持ちよく息を吐けていれば、それがいいんです。息は、時間をかけてゆっくりと吐きましょう。イヤな想いも、息とともに吐き出してしまいましょう(笑)。

深い呼吸が習慣になると、あなたの本当の声が出るようになります。それは、とても優しい声です。深い呼吸で毎日をすごすと、心の深いところにあるあなたの本音の言葉が閃きます。それは、愛にあふれた言葉です。深い呼吸が身につくと、あなたとって必要な言葉を、うけとめることができるようになります。それは、あなたを導いてくれる暖かい言葉です。

「息」とは、「生き」。生きること。本当の自分を生きるための基礎は、呼吸。深い呼吸をすると、気持ちがいいです。ホッとします。楽になれます。深い呼吸は、真にあなた自身を癒してくれるのです。

*丹田(たんでん)については、またあらためて書きますね。

(2009.11.3)