仙台フィルハーモニー管弦楽団の演奏をききました。エルガー作曲『エニグマ(謎)変奏曲』。指揮のヘンリク・シェーファーが、暖かく包み込んでくれるような優しい音を響かせてくれました。とても心地のいい音でした。音は、目に見えないもの。目に見えない音に癒されます。声も同じです。心の底から声が出せた時は、とても気持ちよく、まさに、本物の声、本来の声、本音、魂の音と感じます。

本物の声を出すには、キレイな声を出そうとしない。ムリに声を出そうとしない。声をつくろうとしない。高い声を出そうとしない。取り繕わない・・・。etc.etc.

日常会話では、残念ながら身体の奥から本当の声を出しているとは言えません。本物の声を出すには、身体を上手に使って声を出すことが必要です。

好きな文学作品を選んで、大きな声で、はっきりと口を動かして声に出してみましょう。お腹から声を出すようにしましょう。何回も何回も。。。毎日毎日。。。声に出しましょう。毎日発声練習をしても、いつになったら、自分の本当の声が出せるのかはわかりません(笑)。ですが、発声練習を重ねると、いつか必ず、これだ!と思える声が出る時がきます。発声練習は、自分の本当の声を探す旅のようなものです。

声は、誰かに向かって出しているつもり、かもしれませんが、実は自分に向かって出していることに気づいていますか。自分の出した声は、自分の身体の中に響いています。自分のために嘘の声を出してはいけませんね。心の底から出した本物の声は、真に自分自身を癒してくれます。あなた自身のために、偽りのない、磨き上げた本当の音、癒される声を出しましょう。

(2009.9.17)